無題
ティッシュボックスの中に紙、227 x 109 x 61
- 松本 孝夫1950-
- 松本が暮らす福祉施設の自室の中に、中身の詰まった黒いビニールのゴミ袋が鎮座していた。その上には空き箱も置かれている。この物体は、支援員から「オブジェ」と呼ばれる松本の制作物である。オブジェには、空き缶や空き箱、玩具、そして自分の描いた絵もこ...
松本 孝夫
1950-
松本が暮らす福祉施設の自室の中に、中身の詰まった黒いビニールのゴミ袋が鎮座していた。その上には空き箱も置かれている。この物体は、支援員から「オブジェ」と呼ばれる松本の制作物である。オブジェには、空き缶や空き箱、玩具、そして自分の描いた絵もこの中に入れ込まれている。ゴミ袋の中にも、置かれた空き箱にも自分の絵が入っている。はじめは衣服を積み上げる行為だったが、やがて中に物を詰め込むようになった。途中、衣服がゴミ袋に変わったり、空き箱の代わりにスリッパが置かれるなどの変遷を辿るも、彼にとっての大切な何かとして、このオブジェは作られ続けている。
中身が詰まったゴミ袋が置かれ、さらにその上にティッシュ箱が置かれています。そして、縦横10cmから40cmまでの様々な大きさの紙に、クレヨン、鉛筆、ボールペンなどで描かれている。現在、松本はゴミ袋にものを詰めこむ行為を行っていない。