無題
- 後藤 春枝1966-
- 後藤は小さな花をいくつも描き、無数の色彩がひしめき合う抽象的な絵を作り出す。彼女が所属する福祉施設の支援員が小さな紙にたくさんのカラフルな花をぎっしり描いているのを見つけ、画用紙を渡したことをきっかけに、画用紙いっぱいに花を描いたのだという...
後藤 春枝
1966-
後藤は小さな花をいくつも描き、無数の色彩がひしめき合う抽象的な絵を作り出す。彼女が所属する福祉施設の支援員が小さな紙にたくさんのカラフルな花をぎっしり描いているのを見つけ、画用紙を渡したことをきっかけに、画用紙いっぱいに花を描いたのだという。そこから作品が展覧会で紹介されるようになった。コミュニケーションが苦手だったという後藤だったが、絵を通して彼女自身のコミュニケーションも増えていったという。最近は花の数が減り、「○、□」といった記号が多くみられるようになった。これらは葉っぱを表しているとのことである。
作品は、紙にボールペンで描かれている。縦38cm×横54cmほどの四つ切画用紙のほかに、縦横10cmから15cmほどの紙や、また塗り絵ノートにも描かれている。描かれているのは、花だ。小さな花が画面上にたくさん描かれているが、遠目では、それは無数の色が集まった抽象的な絵に見える。