迷甲乙の恋
看板、鉄管 2600×1100×55
- 鈴村 恵太1997-
- 鈴村は、高速道路の看板に書かれている地名のフォントに、大きな関心を持っている。それは、旧日本道路公団オリジナルの書体である「公団文字」と呼ばれるもので、パソコンにこのフォントが無かったことをきっかけに、独自に文字の制作が始められた。制作は今...
鈴村 恵太
1997-
鈴村は、高速道路の看板に書かれている地名のフォントに、大きな関心を持っている。それは、旧日本道路公団オリジナルの書体である「公団文字」と呼ばれるもので、パソコンにこのフォントが無かったことをきっかけに、独自に文字の制作が始められた。制作は今も継続して行われており、文字の種類は今も増え続けている。
鈴村は2020年、「文字模似言葉(もじもじことのは)」展※において、《迷甲乙の恋》を発表した。本作は高速道路の看板を模したもので、鈴村の秘めたる感情を、暗号のようにして投影した作品である。この作品の制作で鈴村は、大元となるデザインを手掛けた。また、NO-MA学芸員は看板の設計や施工方法などを業者と調整し、鈴村が所属する事業所の施設長は、鈴村と学芸員とのコミュニケーションが円滑に進むようサポートした。看板制作のためのプロジェクトチームのような体制が自然と生まれ、三者が都度、状況を共有しながら作品は少しずつ形になっていった。
※「文字模似言葉(もじもじことのは)」(2021/ボーダレス・アートミュージアムNO-MA/滋賀)