箱
ミクストメディア 一箱あたり約210×450×250
- 廣川 照章1965-
- 廣川が暮らすグループホームの自室には、膨大な量の「箱」が積まれている。それらは廣川がスーパーなどで入手し、組み立てた段ボール箱だ。寝る場所やそのほかのわずかなスペースを除き、すべて箱。自然光が遮られ、圧迫感もあるが、廣川はそれを苦にしている...
廣川 照章
1965-
廣川が暮らすグループホームの自室には、膨大な量の「箱」が積まれている。それらは廣川がスーパーなどで入手し、組み立てた段ボール箱だ。寝る場所やそのほかのわずかなスペースを除き、すべて箱。自然光が遮られ、圧迫感もあるが、廣川はそれを苦にしている様子はないようだ。支援者によれば、箱は「命より大切なもの」とのことで、箱があるからこそ、安心した生活が営めるのだろう。現在も箱は、1日1、2個のペースで生み出され、共有スペースにも積み上がっている。増殖する箱にホームのスタッフは困惑しつつも、廣川の意思を尊重し、共存の道を探っている。
本展では、許可を得て一箱だけ開封させていただいた。中身は、廣川が自室で細かく切った紙類。箱の中にはほかにも、お菓子のパッケージや日用品の容器など様々なものが分類して入れられている。