飛行機との対話
帆布、紙、水彩 3520×5900
- 西澤 彰1969-
- 西澤は、幼い頃に通っていた福祉施設の近くの飛行場から機体が離着陸する様子を、時間を忘れてずっと眺めていたという。機体を様々な角度から観察することによって、図版や写真では得られない豊かな表情を生み出している。 また、《ピックポケット》や《視床...
西澤 彰
1969-
西澤は、幼い頃に通っていた福祉施設の近くの飛行場から機体が離着陸する様子を、時間を忘れてずっと眺めていたという。機体を様々な角度から観察することによって、図版や写真では得られない豊かな表情を生み出している。
また、《ピックポケット》や《視床》といった作品で知られる美術家、長重之は、西澤の制作に惚れ込み、交流を持っていた。縦に13点、横15点、計195点からなる出展作品は、2004年に開催された展覧会※で展示するため、長によって裏打ちされた、壁面全体を覆うインスタレーションである。裏打ちに使用されている帆布は、長が自らの作品で頻繁に使用した、長の代名詞といえる素材である。帆布の上に並べることで、長は西澤の制作と自身の制作を重ね合わせようとしたといえる。二人の交流は長が亡くなるまで続き、このほかにも共同による絵の制作も行われた。
※「西澤彰絵画展」(2004/ロートルメゾン西ノ洞/群馬)