無題
ハガキ、鉛筆、マーカー 148x100
- 葛西 孝之1959-
- 高校を卒業してから創作活動を始めた。昔から海釣りが好きだった葛西だが、車を運転しないため実際に行くことは容易にかなわなかった。海で釣りをしたい――その欲望を絵の制作で満たしていると葛西は語る。作品のテーマは釣りだが、新聞から様々な情報を得る...
葛西 孝之
1959-
高校を卒業してから創作活動を始めた。昔から海釣りが好きだった葛西だが、車を運転しないため実際に行くことは容易にかなわなかった。海で釣りをしたい――その欲望を絵の制作で満たしていると葛西は語る。作品のテーマは釣りだが、新聞から様々な情報を得ることで、イメージは現実ではありえない世界へと大きく拡大していき、宇宙で釣りをしたり、月を掃除したりするなど、多彩な場面を描くようになっていった。
「長年狭いところに住んでいるから未知の世界への探究心が抑えられない」と言う葛西。多くの作品は夜に描かれたという。住環境や活動域といった空間的制約による閉塞感をばねにしたのだろうか、葛西の空想は星や月の浮かぶ闇夜に飛び出した。画風のかわいらしさ、星や月の壮大さが相まって、独自の宇宙譚が構築されている。