雪
紙、水性ボールペン、油性ペン 380×540
- 横山 岳史1979-
- フライパンのふたをかたどった大きな円の中に、分度器や三角定規、ゲームのカセット、CDケース、お菓子の箱など、身近にある丸や四角を縁取り、半円や三角形、長方形を描く。さらにその中に一辺数㍉の長方形を無数に描き、赤や青、緑など色とりどりの油性ペ...
横山 岳史
1979-
フライパンのふたをかたどった大きな円の中に、分度器や三角定規、ゲームのカセット、CDケース、お菓子の箱など、身近にある丸や四角を縁取り、半円や三角形、長方形を描く。さらにその中に一辺数㍉の長方形を無数に描き、赤や青、緑など色とりどりの油性ペンで彩色していく。これが彼の作風。イメージは「愛」「恋」「太陽」「桜」…。いずれも自身の心の中を描いている。
絵を描き始めたきっかけは、事業所の仲間の刺激を受けたこと。また、両親と美術館を訪れては刺激を受け、そのたびに作品に変化があった。円内に描かれる模様は年々細かく精密になっている。あまりに細かくなり、今では、下絵全体に色を入れることが大変になってしまった。力を振り絞り、皆が元気になるように描き続けると約束してくれている。
これからも、自分で刺激を取り込み、自分の発想で、「色を奏でて織りなし」見ている人を引き込んでくれたらと願う。(中村光輝/福祉施設所長)
画用紙の真ん中に大きな円が描かれている。コンパスで描いたような正円。円の上半分に、細かい四角形が重なった結晶のような集合体が並んでいる。縦に15~6個、横に40ほど。
結晶が降り注いでいるようにも見える。
縦列の先に、中は空白の小さな四角形がずらりと並んでいる。
それらの四角形の色はオレンジ、緑、紫、黄色、ピンクとランダムに(いや、本当は何か規則があるのかもしれないが)塗られている。全体的に色の種類は多いが落ち着いた印象である。
下半分は長方形がいくつも重なっていて、その中にさらに細かい四角が沢山描かれていて、上半分と同じ色味が隙間なく塗られているため、とても細かい模様を作り出している。長方形の重なりの中に半分埋もれた形で正円が1つある。