宇宙人の暮らし
紙、水性ペン 380×270
- 宇根 正浩1962-2014
- 彼との会話の中で、子どもの頃に見た特撮番組やUFOの特集番組などが好きだったことを知った。ある日の創作活動の時間にUFOが墜落している絵を描いていた。当初はテレビからの影響を受けた内容の絵だったが、そのうちに宇宙人がカップラーメンを食べてい...
宇根 正浩
1962-2014
彼との会話の中で、子どもの頃に見た特撮番組やUFOの特集番組などが好きだったことを知った。ある日の創作活動の時間にUFOが墜落している絵を描いていた。当初はテレビからの影響を受けた内容の絵だったが、そのうちに宇宙人がカップラーメンを食べていたり、バス停でバスを待っている、トイレで用を足している、バケツを持って立たされている学生時代の宇宙人・・・など生活感のある宇宙人を描くようになっていった。それらは本人の日々の暮らしの様子と重なる点が多く、宇宙人は本人自身でもあるようだ。作品の中には黒く塗りつぶしたものが多数見受けられるが、実はその下には彼のつぶやきが書かれており、それを他人に見られないよう塗りつぶしている。このように、ポストカードサイズの小さな作品の中には彼の思い出や毎日の暮らしのこと、想い、空想等がたくさん詰まっている。(石平裕一/アートサポートセンタースタッフ)
縦向きの絵。半分のあたりで線で2分割されている。
目に飛び込むのは宇宙人のような人物。白い布を被っているような頭部はとがっている。
顔には鼻と口はなく吊り上がった目だけ。昭和の頃のテレビ番組に出ていた宇宙人の写真を想起させる。
上半分には、全身に包帯をぐるぐると巻いた宇宙人。この宇宙人が座っているところはピンクっぽい色で塗られているが、枕があるのでベッドの上と思われ、右足を天井からの布で吊られている。腕にも何か挿されている。ベッドの真ん中に太陽のような模様がある。
窓の外には、2体の唐傘のおばけ。閉じた傘に足が1本。一つ目がついていて、あっかんべをしている。
下半分には3人の宇宙人。壁沿いの青いソファ席のような所に2人が座っている。ソファの端にはファーストフード店のドリンクカップにストローが差さった状態で置いてある。
もう1人、立っている宇宙人は、ハンバーガーを食べている。背後には青いカーテンがかかっている。