タイトルなし
紙、色鉛筆 364×258
- 田湯 加那子1983-
- 田湯は人気アニメのキャラクターやステージで歌うアイドル、または植物などといったモチーフを、うねりのあるフォルムや、力強いタッチで描いてきた。近年では、彼女の新たな表現行為として、もともと描いていた自分の作品に、黒を中心とした暗色で塗りつぶす...
田湯 加那子
1983-
田湯は人気アニメのキャラクターやステージで歌うアイドル、または植物などといったモチーフを、うねりのあるフォルムや、力強いタッチで描いてきた。近年では、彼女の新たな表現行為として、もともと描いていた自分の作品に、黒を中心とした暗色で塗りつぶす行為が加わった。この方法を選ぶようになったのには、身近な人物の死を経験したことがきっかけの一つになったのではないかと田湯の母は語る。毎日、朝から夕方まで、多くの時間を描くことに費やす彼女にとって、絵の表現は自身の心のあり様と密接にリンクする営みであるといえるだろう。
エキゾチックな植物の絵。
尖った花びらや放射状に広がるおしべ。
デフォルメされた大輪の花が10輪ほど、黒い線で縁どられ、黄色やオレンジの濃淡で彩られている。
食虫植物のようなギザギザとした形の植物もある。
背景は、葉脈を黒い線でくっきり描いた長い葉が密集している。