無題
新聞紙、紐 134×207×276
- 斎藤 英雄1938-2010
- 古紙回収に出すために束ねられた新聞紙。その形は人の手で揃えられたとは思えないほどに四角い。斎藤は新聞を互い違いに重ねた上に、重石をおき、時間を置いてから紐で結んでいた。1束は1ヶ月分の新聞が日付順に重ねられており、1番上には月初めのものが来...
斎藤 英雄
1938-2010
古紙回収に出すために束ねられた新聞紙。その形は人の手で揃えられたとは思えないほどに四角い。斎藤は新聞を互い違いに重ねた上に、重石をおき、時間を置いてから紐で結んでいた。1束は1ヶ月分の新聞が日付順に重ねられており、1番上には月初めのものが来るようになっている。斎藤の家族は新聞をむやみに曲げないことや、切り抜かないようにと言われていたという。そのように何かを揃える行為は、文字の書き方や食パンの切り方などいたるところで行われていた。
没後、お寺で行われた遺品を展示する機会に家族が出品したことがきっかけで、地域に知られるようになった。