O田さん
クレパス・紙 841×594
- 中武 卓1996-
- 中武は小学生の頃から、眼にするものを次々と、葉書大の用紙や使用済みカレンダーの余白などに描いてきた。身辺にあるものを対象とし、また学校の行事や友人、教師の肖像も題材となる。変哲のないものがほとんど抽象と見えるまで単純化されている。書込文字を...
中武 卓
1996-
中武は小学生の頃から、眼にするものを次々と、葉書大の用紙や使用済みカレンダーの余白などに描いてきた。身辺にあるものを対象とし、また学校の行事や友人、教師の肖像も題材となる。変哲のないものがほとんど抽象と見えるまで単純化されている。書込文字を読めば納得するが、見ただけでは識別しがたいものも多い。自身の食事の記録には内容のメモが、広告印刷物の中で見つけた食材や食品には、宣伝文句が添えられている。日記とも落描きとも見えるこれらの紙片とは別に、A1画用紙いっぱいに描かれる作品群もある。大輪の花や葉が堂々と画面を占めている植物のシリーズには青や紫の単色クレパスで塗られたものと、黒のクレパスによる線描がある。同じように画面いっぱいの人物画もある。2014年18歳のときに宮崎市美術展に初入選、2019年には大賞をとり無鑑査となっている。