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「農×福×食」 北海道の食の魅力を味わう

北海道ブロック
オンデマンド配信
出演:社会福祉法人ゆうゆう 農事組合法人共働学舎新得農場 一般社団法人Agricola 就労継続支援B型事業所すたーりす&永島ファーム NPO法人南宗谷ひだまりの会
日本の食文化の豊かさ、おいしさを、障害者の視点とともに国内外に伝える「農×福×食」の取り組みとして、北海道の障害福祉サービス事業所が生産する農作物、食品などの現場を取材。食材の魅力、食にまつわる思いなどをドキュメンタリー映像として編集した。「北海道には肉、魚、野菜なんでもあるんですよね」と話す料理研究家・服部幸應氏監修のもと、これらの食材を活かしたお弁当を3種類考案し、レシピを公開している。

食材紹介

お米・じゃがいも(社会福祉法人ゆうゆう)
春の田植えから秋の収穫、乾燥、精米までコメ作りを行っている。玄米を低温で保管し、出荷直前に精米。品種は粘りと甘みがあり、冷めてもおいしい「ななつぼし」。粒がしっかりしていて、お弁当やおにぎり向きのお米となる。
チーズ(農事組合法人共働学舎新得農場)
欧州の伝統的なチーズ製造技術で、ブラウンスイス牛のミルクからチーズを手づくりしている。
活性炭や発酵菌を利用した木造牛舎、自然流下でミルクに優しい構造の工房、軟石作りの錬成庫など、おいしいチーズづくりの条件を徹底的に追及している。
利尻昆布(NPO法人南宗谷ひだまりの会)
利尻昆布は宗谷管内の稚内・利尻・礼文が主産地。枝幸産の昆布は2010年度の昆布市町村別生産量によると、宗谷管内全体の4%を占める47トンを生産している。
事業所内で昆布の裁断・計量・袋つめを行い、50g入りを施設内で480円で販売している。
卵(一般社団法人Agricola)
園芸用のビニールハウス4棟でにわとり約2,800羽を平飼いし、有精卵の生産、および販売を行っている。
ズッキーニ、トマト、バジル、ピーマン、レタス(就労継続支援B型事業所すたーりす&永島ファーム)
永島ファームで苗植えから生産を行っている。農作物が育っていく過程を見ることができ、収穫、出荷まで利用者で行っている。店頭に自分たちが作った農作物が並ぶ様子を見ることができ、ハネ品を食堂で提供するなど、意味のある取り組みとなっている。

RECIPE

北海道お弁当 <共通>

材料

【洋風卵焼き】

卵/出汁/砂糖/薄口醤油/ズッキーニ/塩/こしょう/オリーブ油/ミニトマト/塩/オリーブ油/カマンベール/バジル

【煮物いろいろ】

かぼちゃ ※ちゃんちゃん焼き用/もみじ麩 ※ちゃんちゃん焼き用/なす/絹さや/じゃがいも(小)※ザンギ用/にんじん(1cm)※ザンギ用

【漬物類】

新生姜漬物/有馬昆布/利尻昆布 (出汁取りあと)/水/酒/濃口醤油/有馬山椒/梅干し/米

【昆布グラタン】

<ベシャメル>

バター/強力粉/牛乳/塩・こしょう/ラクレットチーズ/焼き昆布粉(昆布を焼台で焦がさないように焼き、粉にしたもの)/薄口醤油

ベビーほたて/しいたけ/ズッキーニ/パプリカ/じゃがいも(小)/うに

【かき揚げ】

たまねぎ/コーン/ピーマン/しいたけ/バジル/じゃがいも(小)/米粉/サラダ油/天ぷら衣/丼つゆ

【天ぷら】

<天ぷら衣>

水/たまご/薄力粉

<丼つゆ>

出汁/みりん/濃口醤油/砂糖

作り方

【洋風卵焼き】

1.ズッキーニは5mm角にし、フライパンで炒める。

2.ミニトマトは横半分、さらに縦半分に切り、天板に並べ、90度で1時間焼く。

3.カマンベールも5mm角に切る。バジルは1cmほどにちぎる。

4.卵・調味料をよく混ぜ、たまご焼き鍋で焼きはじめ、途中途中に具材を入れ、巻いていく。

5.冷まして、12等分にする。

【煮物いろいろ】

<かぼちゃ>

1.縦3cm×横2cmに切り面取りする。

2.下ゆでする。

3.出汁:みりん:薄口醤油:砂糖=4:1:1:1で煮る。

<なす>

1.ヘタを取り、縦半分に切る。細かく切れ目を入れる。

2.出汁:濃口醤油:みりん=5:1:1の煮汁を冷ます。

3.なすを180度のサラダ油で揚げ、2.に漬ける。

4.汁を拭き、3等分に切る。

<もみじ麩>

1.もみじ麩を20等分に切る。

2.出汁:薄口醤油:みりん=10:1:1で煮る。

<絹さや>

1.絹さやは筋を取り、切りそろえる。

2.出汁:薄口醤油:みりん=6:1:1で沸かし、冷ます。

3.湯に塩を加えたもので1.を茹で、冷水にとる。

4.3.を2.に漬ける。

<じゃがいも>

1.高さ3.5cmにし、六方剥きする。柔らかく下茹でする。

2.出汁:薄口醤油:みりん:砂糖=4:1:1:適量で煮て、冷ます。

<にんじん>

1.抜型で蛇の目に抜く。下茹でする。

2.じゃがいもの煮汁で煮て、冷ます。

【漬物類】

<有馬昆布>

1.昆布は2cmに切り、水500mlに酢、大さじ2(分量外)で柔らかくなるまで茹でる。水が足りないときは適量足して煮る。

2.ざる上げして一度水気を切り、再度水で酢が抜けるまでさらす。

3.酢が抜けたら水気を切り、鍋に水・調味料を入れて、水分がなくなるまで煮る。

【昆布グラタン】

<ソース>

1.鍋にバターを入れ、弱火にかけ溶かし、粉を手早く混ぜる。

2.よく炒め、牛乳でのばす。

3.塩・こしょうを入れ、味を調える。

4.上記にラクレットチーズ、焼き昆布粉、薄口醤油を入れ、ソースとする(10人前)。

 

1.ホタテはフライパンで炒める(塩・こしょう少々、バター5g、薄口醤油 小さじ1/2)

2.しいたけは5mm角にする。

3.ズッキーニも5mm角にする。

4.パプリカも5mm角にする。

5.じゃがいもは皮を剥き、5mm角にし、蒸しておく。

6.2.から5をフライパンで炒める。(塩・こしょう 少々/バター 5g/薄口醤油 小さじ1)

アルミのカップにソースと具材(うには生のまま)を入れ、オーブン180度で色がつくまで焼く。

【かき揚げ】

たまねぎは4つ割し、5mm幅に切る。

コーンは桂剥きし、ほぐしておく。

ピーマンは半割し、種を取り、5mm幅に切る。

しいたけは軸を取り、薄切りする。軸の柔らかいところは裂く。

バジルは5mm幅に切る。

じゃがいもは皮を剥き、2.5cmの千六本にする。

1.具材の水気をよく拭き、米粉をまぶす。

2.天ぷらの衣をつなぎ程度に入れ、混ぜる。

3.180度のサラダ油に大さじですくって入れ、からっと揚げる。

4.丼つゆにくぐらせ、汁気を取る。

RECIPE

北海道お弁当 【ザンギ】

材料

【ザンギ】
鶏もも/フライドポテト/サラダ油/片栗粉/レタス/レモン

<鳥唐地>(割合)
濃口醤油 0.5/酒 2/みりん 1/おろししょうが 適量
<たれ>
濃口醤油/砂糖/みりん/ごま油/ねぎ・生姜(みじん切り)

作り方

【ザンギ】
1.鶏は大きさに切り、フォークでつついておく。
2.鶏唐地に10分漬ける。
3.片栗粉をつけ、160度で揚げる。しばらく置く。
4.油を180度にして、しっかり揚げる。
5.たれにくぐらせて、盛り付ける。
6.じゃがいもはくし型に切り、揚げて塩をふる。

RECIPE

北海道お弁当 【豚ばら焼き】(豚丼風味)

材料

【豚ばら焼き】(豚丼風味)
豚ばら(4mm厚)/たまねぎ/ピーマン/じゃがいも(小)/パプリカ
<たれ>
濃口醤油/砂糖/みりん/酒/おろし生姜・おろしにんにく/サラダ油

【天ぷら】
かに爪/カマンベール/米粉/サラダ油/天ぷら衣/丼つゆ

【豚ばら焼きの天ぷら】
豚ばら/米粉/サラダ油/天ぷら衣/丼つゆ

作り方

【豚ばら焼き】(豚丼風味)
1.たまねぎは5mm幅に切る。
2.ピーマンは三角に切る。
3.じゃがいもは皮剥きし、5mmの輪切りにし、蒸しておく。
4.パプリカも三角に切る。
<たれ>
調味料を混ぜ、沸騰させ少し煮詰め、冷ますときに生姜・ニンニクを入れる。
<焼き方>
1.肉はたれ:水=1:1に10分漬ける。
2.フライパンを熱し、肉を焼き、両面に色がこんがりついたら、火を弱め、たれ(原液)を大さじ2(3人前につき)入れ、絡める。
3.野菜はサラダ油適量で炒め、1.のつけだれで炒める。

【天ぷら】
かに爪は殻を取り、水気を取る。
カマンベールは10gに切っておく。

1.具材の水気をよく拭き、米粉をまぶす。
2.かに爪は衣をつけ、180度のサラダ油でからっと揚げる。
3.カマンベールは衣をつけ、190度のサラダ油で衣が固まる程度に揚げる。
4.丼つゆにくぐらせ、汁気を取る。

【豚ばら焼きの天ぷら】
酢ばすを皮むきし、さっと茹で、甘酢(酢 1/2カップ、砂糖 大さじ2、塩 小さじ1/4)に漬けたものを揚げる。
ズッキーニ 1/10を虎模様に剥き、揚げる。

RECIPE

北海道お弁当 【鮭のちゃんちゃん焼き】

材料

【鮭のちゃんちゃん焼き】
たまねぎ/ピーマン/じゃがいも(小)/しいたけ/きゃべつ/鮭/サラダ油

作り方

【鮭のちゃんちゃん焼き】
<ちゃんちゃん味噌>
味噌信州みそ/砂糖/みりん/酒/水/バター/牛乳/フロマージュブラン/おろし生姜
チーズ以外を鍋で練り、硬さがちょうどよくなったら、上りにチーズ、生姜を入れ、混ぜる。

<野菜>
1.たまねぎは5mm幅で切る。
2.ピーマンは半分に切り、5mm幅に切る。
3.じゃがいもは皮剥きし、輪切りにし、蒸しておく。
4.しいたけは切れ込みを入れ、半分に切る。
5.きゃべつは小さめにちぎっておく。

<鮭>
1.皮目に切り込みを入れておく。
2.フライパンに油をひき、鮭の皮目を焼く。
3.両面を焼き、酒大さじ1(分量外)で中まで火を入れる。
4.フライパンに油をひき、野菜を炒める。3.と同様にのばしたものを絡める。

HATTORI COMMENT

Q.北海道ブロックでの取り組みを教えてください。
服部:今回、北海道ブロックとして3種類のお弁当を作らせてもらいました。ザンギという鶏を使ったお弁当、豚を使った豚丼、鮭を使ったちゃんちゃん焼きのお弁当です。従来からあるものに加えて、楽しく食べられるお弁当にしようと、メニューを考えました。障害福祉施設で生産されている食材を使っておいしいレシピを考えるということだったのですが、食材を見ると、できがよくてしっかりしているんです。お米やじゃがいも、昆布やチーズ、卵、そして野菜ですね。一つのことをきちっとやり遂げるという、障害者の皆さんの意欲が食材から伝わってきました。

Q.どれも北海道の誇る食材ですが、どうやってレシピとして磨き上げようと考えましたか?
服部:質がとてもいいので、食材を活かしたものにしなくてはいけないのですが、そういう意味でもお弁当をパッとあけたときに、香りがあって、色があって、食べておいしいと。まあ、当たり前なんですけど、全体のバランスを見ながら3つのお弁当に振り分けました。非常に食欲をそそるお弁当ができたと思います。

(2020年10月3日 北海道ブロックで実施されたラジオ番組に出演して)